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ステンレスの性質について

今回はステンレスの性質についてお話したいと思います。

ステンレスでよく知られている性質として、
”磁石に付かない”ということがあります。

これら磁石に付かないものは、ステンレスの中でも
オーステナイト系ステンレスと呼ばれています。

しかし、ステンレスには磁石に付くものもあります。
マルテンサイト系ステンレス、フェライト系ステンレス
がそれにあたります。

三つに大別した上記のステンレスについて、もう少し細かく見ていきます。

(1)オーステナイト系(Cr-Ni系-18Cr-Ni)・・・代表SUS304・XM7
  ・この鋼種はステンレスの中でも高耐食性・耐薬品性・強靭性に優れ、
   非磁性であり、焼入れ硬化はしないが加工硬化性が著しい。
  ・通常オーステナイト系は非磁性で磁石に付かないが、
   冷間加工等変形を伴う強い力がかかると
   その部分の結晶構造が変化し磁性を持つようになる。
   ゆえに、転造で製造されるネジは若干磁性がある。

(2)フェライト系(Cr系-18Cr)・・・代表SUS430
  ・焼入れによる硬化は出来ない。磁性あり。
   耐食性はマンテルサイトよりは優れている。
  ・熱の大きな変化に対しての、繰り返しのストレスに強いので、
   特に熱を利用する機器での使用が多い。

(3)マルテンサイト系(Cr系-13Cr)・・・代表SUS410
  ・焼入れによる硬化性が優れているので耐磨耗製品に多く使われる。
  ・磁性がある。耐食性が他の鋼種に比べて劣る。

このように一口にステンレスといっても、いろいろな性質を
持ってるので様々な環境で使用されているようです。

いいところ、弱いところ一長一短あって
なんだか人間みたいだなあ、と少し思いました。
いろんな面があって面白いですね。

ざっと端的に書いてきてしまいましたが、
みなさんにうまくお伝えできたかなー・・・。

ちょっと心配ですが、二回続けてステンレスのことを
お話したので、次は実験のことでも書きたいなあ・・・。

それではまたー!
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ステンレスの話。

久しぶりすぎてもうもう!!
・・・・・・恥じ入るばかりでございます。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
モモです~。

以前私がブログ書いたときからずいぶん経ちますね・・・
(桜子先輩ごめんなさい)
そのときからひとつ歳を取ってしまいました☆
時の流れは早いなー。一週間も、あっという間だしなー。
・・・もう少し頻繁に更新していけたらと思います。
ごめんなさい。


無駄話はさておき。
今回はステンレスの性質について
ちょこっとお話したいと思います。

ステンレス(Stainless)とは、
ステイン(Stain)汚れ、レス(Less)無い、
の造語で、12%以上のクロムを含んだ錆びにくい金属のことです。
その主成分は鉄ですから、絶対に錆びない!
ということはありませんが、錆びにくい。
その秘密は「不動態化被膜」にあります。

鉄に12%以上のCr(クロム)を含ませると、
鉄が酸化するよりも先にCr(クロム)が酸化し、
表面全体に酸化クロムの膜ができます。
この膜は、無色透明でとても薄いので肉眼では識別できません。

しかし、この膜は化学変化しにくいため、とても強固です。
また、ち密で酸素を通さないので酸化鉄(さび)の発生を防ぎます。
この酸化クロム膜は加工・切断などで傷ついても、Cr(クロム)が
適量(12%以上)あれば空気中の酸素と結合してすぐ再生します。

ただし、この膜を再生するときにステンレス内部の
Cr(クロム)の含有率は低くなっていきます。
ニッケルはこの不動態をもっと形成しやすくする働きをします。
このようにCr、Niの量が多いほど錆びにくくなるのです。

モモはこの話を聞いたとき、ステンレスの中で
そんなことが起こっていたのか?!とびっくりしました。
詳しく知らないとただ「ステンレスは錆びない」くらい
の認識で終わりですが、どういう段階を踏んで
錆びない状況になっているのか分かるとなんだか物への見る目が変わりますね。
ステンレスやるな~!という感じ(あれ?クロムがすごいのか、この場合?)

そんなステンレス君なのですが、「もらいさび」といって、
鉄などと長時間接触していると「赤さび」が発生するので、
その点は注意が必要なんだそう。

なんだか金属はいろんな面があって
知っていくと面白いですね~。

材料の規格について☆

こんにちは~桜子です☆

久々更新、ニュースで~す!! 

近いうちに新しい男性が入ってくるようでっすっっっ。

しかも、、、わか~ぃらしいです。 楽しみですね。


あと、もう一人くらい採用すると聞いているので、

若い人を希望します!(桜子の願望)


さて本題、そろそろ真面目なお話をしてみたいと思います。

今回は有限会社勝木製作所で製造しているボルト・ナットの

材質について、お話してみます。


うちは、ホームセンター等で売っている、

単なるステンレスや鉄の、ボルト・ナットを製造しません!!

格好よく言えば、特殊な形状だったり、

特殊な材質を使ったボルト、ナットを製造しています。


ステンレスの材質で例えて言うなら、

“JIS G4303-SUS304”, “JIS G4303-SUS316“とか、

”ASTM A193 GrB8“, ”ASTM A193 GrB8Mclass2“など



の材質で例えて言うなら、

“JIS G4051-S45C“,”JIS G4107-SNB7“、

”ASTM A193 GrB7“,”ASME-A320 GrL7“などなど~


うちは、成分や硬さ・強度などが細かく規定された、

日本、米国の規格に基づいて製造しているんです!

ASTMやASMEは英文の規格なので、

品管さんが(難解文書を作っている時)、

原文を見て「どう訳すんだ?分からない!」と

ブツブツ(笑)言っています。

でも、でも、桜子はこっそり和訳したものを

持っているのを知っています(笑)。 

同じ材質でも、JISとASTM,ASMEで標記が似ているものと、

全然異なるものがあって、覚えるのが大変なんですよぉ!

例えば・・・

 SNB7(JIS規格) = A193 GrB7(ASTM or ASME規格)

 SUS304(JIS規格) = A193 GrB8(ASTM or ASME規格)

 SUS316(JIS規格) = A193 GrB8M(ASTM or ASME規格)


成分の規格値が日米で微妙に違うから、

日本の材料が使えないものもあるとか...


これをまとめるにあたり、品管さんに色々聞きましたが、

聞けば聞く程奥が深いです。

時間が来たのでまたにしま~す♪♪♪
         
プロフィール

katsukiss

Author:katsukiss
有限会社勝木製作所と申します。
オーダーメイドのボルト屋です。火力発電、原子力発電、LNGプラントに使うバルブ用のボルト、ナット製作をはじめ、機械部品や、半導体装置に使う小ネジ、ワッシャーなども製作しております。特殊鋼(ニッケル、ハステロイ、インコネル、チタン材質等)のボルト、ナット製作が得意です。すべての製品にミルシート(材料試験成績書)を発行できます。

御用命、お問い合わせは下記のホームページまで
↓↓↓↓

http://www.katsuki-ss.com/

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